2021年12月8日(水)

アドバンス級の講習、試検を実施しました。
2021年11月13(土)、14日(日)、まだまだコロナの影響を心配しながら、マスクにアルコール除菌にとしっかり対策しながら、さをり織り技法検定【アドバンス級】の講習・試検を実施しました。

さをりの森が監修・発刊しているさ技検の公式テキスト、『SAORIの技法❷[応用編]』にそって、講習を進めていきます。

1日目。最初は座学から始まります。今回は写真を撮る間がほとんどなく、申し訳ありません。
お2人が講習を受けられました。

この座学は、受講者は既に学んでいるはずのさをり織り創始者「城みさを」のことや、さをりの理念・基礎を再度振り返り、初心に戻るところから始まります。さをり織りを続けていく上で、忘れてはならない核の部分です。また、なぜ技術を学ぶのかも考えます。

さをり織りには欠かせない、糸の事も学びます。
糸の素材は必要不可欠!そして糸の形状によって名称が違います。ところが人によって見えたままを表現していると、同じ糸でも違う呼び名ということが多々あります。糸を扱う者としてはちゃんとした名前を呼びたいもの。実際の糸を触りながら名称の確認をします。

座学のあとは、織り機・織り部品を使っての実技。【アドバンス級】の一番の目的は、自分でタテ糸を創って織ること。
タテ糸を創る一連の工程を「整経」と言いますがさ技検では、さをりの森で推奨している『城研三式整経』を行います。テキストを読みながら、講師が実地に行う手順を見たり、実際にやってみます。
普段の整経で、困ったり迷ったりしていることの質問にもどんどんお答えします。

巻き取りで一番注意する点は?
分配用の綾が崩れちゃったらどうしたらいいの?

ほんのちょっとしたコツで改善されることもあり、テキストに載っていない部分もお話します。

お昼休憩をはさみ、午後にも講習を行います。なぜ織り技を学ぶのか、しなくってもいいのではないか。あえてテキストに掲載している理由をお話し、苦手なものにも挑戦していただきます。できていると思っていても、ちょっぴり何かが違っているってこともしばしばです。間違いではないけれど、ここを意識するとカンタンにできちゃう。あれ?苦手じゃなくなるかもしれない。そんな声も聞こえた織り技講習でした。

翌日は、前日の残りの実技と仕立ての事を学びます。
また、ワインダーの活用の仕方も復習します。ワインダーで糸紡ぎもできてしまうさをり織り機は一生ものの宝物だなぁとしみじみ思いつつの講習でした。
当然ながら、織るとできる布。さ、それをどう生かしましょうか。耳を、そして織り布をめいっぱい活かすための縫製は、通常の洋裁とは違った縫い方、考え方をします。

昼食をはさんで、試検を行います。内容は実技と筆記、今回の受検はお1人のみでした。

実技では、実際に作業を行うことでどれだけ理解しているかも見ていきます。もちろん緊張されているゆえの手の震えは減点にはなりませんのでご安心ください。

筆記では、テキストに出ている部品の名称等、様々なことが出題されます。普段から意識して作業をしていれば大丈夫のことばかりですが、改めて文字で見ると???ってなることもあります。
筆記はまず出来るところからどんどん書き込んでいくのがポイントです


実技と筆記の試検が終わったら、合格発表!

今回受講されたNさんは、過去最高の高得点合格でしたおめでとうございます!

最後に、筆記試検の答え合わせ!
この試検の醍醐味は、この答え合わせにもあります。間違ったところを知り、自分の理解度を見つめるための検定です。間違う事で覚えるチャンスになります。恥ずかしがらずにどんどん質問し、講師に確認して自信を付けて帰りましょう。

さをりを自宅で楽しんでいても、教室で学んでいても、やっぱり心のどこかで「やり方はこれであってるのかな?」「この技すごい時間かかるけどもっと他にいい方法があるんじゃ・・」と思っている方が多いと思います。
また、人に聞かれたときに「こうだっけ・・?」「あってるかどうか不安」と思ってる人も多いと思います。
さをり織り技法検定では、さをりを楽しむにあたりそんな余計な思念を取り払い、自分の織りに自信をもっていただき、織りに集中していただきたいと実施しております。

より深く、さをり織りを学ぶために。
より合理的な技術を学び、感性を活かして楽しむために。

1人でも多くの方からの、申し込みをお待ちしています。


さをり織り技法検定協会 〒594-1101 大阪府和泉市室堂町613-1 さをりの森内 0725-57-7022 :0725-57-7023 お問い合わせはこちら 営業時間:9:30~17:30 定休日:無(正月・盆のみ)