2022年3月31日(木)

ベーシック級の講習、試検を実施しました。
2022年3月6日、さをり織り技法検定(さ技検)【ベーシック級】の試検・講習を行いました。


受検のMさんは広島からはるばるとご来館です。
現在Mさんは、地域のコミュニティでさをり織りを取り入れて皆さんのサポートをしている。
合わせてご自身の工房で、自信を持ってさをり織りをお伝えできるようになりたいことが目的で受検を決められたそうです。


さをりの森が監修・発刊しているさ技検の公式テキスト、『SAORIの技法❶[基本編]』にそって、講習を進めていきます。
この座学は、さをり織りをするなら知っておかなければならない、創始者「城みさを」のことや、さをりの理念・基礎を深めるところから始まります。
また、なぜ技術を学ぶのかも考えます。技術を習得することを目標とし、満足するためではないのです。


その中で、普段ご自身がしている所作が遠回りをしていないか、お話を聞いたり実地講習をしながら講師が確認します。なぜその所作・手順なのか、理由がわかれば間違えることも少なくなってきます。
しかしながら、テキストに掲載されているものだけが正しいというわけではありませんのでご安心を。
その人それぞれに合っているかどうかが大切なところで、そのあたりも一緒に考えます。




この【ベーシック級】は、さをり織りの理念と、タテ糸を創る工程の半分を既に済ませている部品であるタテ糸ローラー巻きを使ってタテ糸を張る、さをり織りを楽しむために必ず必要な部分が主となります。
それがわかれば、とりあえず1人で織ることができるのです。




残念ながらこの講習は、テキストを全て網羅するには時間が足りません。
受検までにご自身がしっかりテキストを見ながら考えたり織ったりしておくと、その中で感じた疑問点や解らなかったところがクリアにできるので、より充実した時間になります。


午後からは織り技の講習をしました。
織り技は、通常の織りでは間違いと言われる糸の飛び出しや、ペダルを踏み替えて糸を通すなども、さをり織りでは織り技と言います。
知らなければ「あぁ~間違えたっ!!」と頭を抱えてしまうでしょうが、織り技と知っていれば怖くない! そんな話もしながら講習を進め、質問もじゃんじゃん受け付けます。
今回はお1人だけだったので、ゆったりモードで進みました。




その後の検定は、実技と筆記があります。
さをり四つのねがいはもちろん、普段使っている部品の名前を知っておくと、注文や電話での質問の時にスムーズに話を進めることができますね。


Mさんは無事に合格し、ご自身の覚えきれていなかったところが明確になりました。
この試検の醍醐味は、この答え合わせにもあります。間違ったところを知り、自分の理解度を見つめるための検定です。間違う事で覚えるチャンスになります。恥ずかしがらずにどんどん質問し、講師に確認して自信を付けて帰りましょう。

さをりを自宅で楽しんでいても、教室で学んでいても、やっぱり心のどこかで「やり方はこれであってるのかな?」「この技すごい時間かかるけどもっと他にいい方法があるんじゃ・・」と思っている方が多いと思います。 また、人に聞かれたときに「こうだっけ・・?」「あってるかどうか不安」と思ってる人も多いと思います。 さをり織り技法検定では、さをりを楽しむにあたりそんな余計な思念を取り払い、自分の織りに自信をもっていただき、織りに集中していただきたいと実施しております。 より深く、さをり織りを学ぶために。 より合理的な技術を学び、感性を活かして楽しむために。 1人でも多くの方からの、申し込みをお待ちしています。
さをり織り技法検定協会 〒594-1101 大阪府和泉市室堂町613-1 さをりの森内 0725-57-7022 :0725-57-7023 お問い合わせはこちら 営業時間:9:30~17:30 定休日:無(正月・盆のみ)